7777/07/07

About

このブログは「自作小説集」です。

自分のスタンスは「書きたいものを書きたいように書く」「解釈は読み手に委ねるべきもの」です。

個人的には、ごく一部の人に素晴らしいと言われればそれでいいと思っています。

万人受けするもの、それは可もなく不可もない、何も印象に残らないもの。

それをやるのは自分でなくてもいいと思うので。

 

This blog is a collection of one's own novels.

My stance is
"I write it to want to write the thing which I want to write" "The thing that the interpretation should entrust it to a reader" .

I think that it is enough if it is told a few people to be splendid personally.

It which are popular with all people don't win through up to any impression neither good nor bad.

It doesn't need to be oneself to do it.

7777/07/06

Novel lists

▼The fiction which is limitlessly near to nonfiction
それぞれの事情(each circumstances)
±=ゼロ…(plus minus zero…)
・流線(a probationary)
・流浪の刻(a vagrant)

▼Dark fantasy
・オチユクセカイ(fallen world)
 〜vol.0 覚えなき再会(reunion without the memorizing)
 〜vol.1彷徨の刻(at the time of wandering)
 〜vol.2 もう1つのセカイ(another world)
 〜vol.3 内なる力(inner power)〜 
 〜vol.4 明かされていく真実(the truth that is revealed)〜 
 〜vol.5 残酷なる事実(cruel fact)
 〜vol.6 the unknown
 〜vol.7 深淵の果てに(in the end of the abyss)〜 

▼No genre
・コードナンバー・トリプルゼロ(codenumber triplezero)
・ナイトメア・オブ・ブラック(nightmare of black)
 ~序章(the beginning
 〜独白・暴走(monologue, reckless)
 〜軌跡(trace)
 〜終章(the last chapter)〜 

・アポカリュプシス(revelation)
・death penalty
loyal shadow
・darkmatter within
 〜exordium
 〜cerulean falls
 〜red forest
 〜interlude
 〜gehenna〜 
 〜gloom eclipse
 〜into blackness
 〜closure

・Sterbende Welt(Dying World)
・Leeres Reich(Hollow Empire)
The submerged

7777/07/05

E-books

ここで書いた小説は、Kindleストアで電子書籍としても販売しています。
気に入ったものがあれば、以下よりどうぞ。

現時点では日本語のみですが、順次英語版も販売予定です。

※事前にKidleアプリかKindle端末をご用意ください。


I sell the novel which wrote here as an e-book in Kindle store.
If there is the thing which you liked, please check the below URL.

At present, it is only Japanese, but going to sell the English version sequentially.

※Beforehand, please prepare Kindle application or Kindle terminal.


▼United States
http://www.amazon.com/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=dp_byline_cont_pop_ebooks_1

▼United Kingdom
http://www.amazon.co.uk/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=ntt_athr_dp_pel_pop_1

▼Germany
http://www.amazon.de/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=ntt_athr_dp_pel_1

▼France
http://www.amazon.fr/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=ntt_athr_dp_pel_pop_1

▼Spain
http://www.amazon.es/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼Italy
http://www.amazon.it/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼Netherlands
http://www.amazon.nl/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼Japan
http://www.amazon.co.jp/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=ntt_athr_dp_pel_1

▼Brazil
http://www.amazon.com.br/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼Canada
http://www.amazon.ca/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼Mexico
http://www.amazon.com.mx/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

▼India
http://www.amazon.in/blackout/e/B00BRHMQRU/ref=ntt_athr_dp_pel_pop_1

▼Australia
http://www.amazon.com.au/s?_encoding=UTF8&field-author=blackout&search-alias=digital-text

2017/07/25

■22

京王八王子駅のタクシー乗り場で携帯電話をいじっている大城

時間は夜11時
右側に見えるミスタードーナツは既に閉店していた

「おお。わりいな。こんな時間に。いやさ、どうしても聞きたいことがあってよ。ああ…そうだよ。例の件さ…。まあな。とりあえずデニーズにいるよ。腹減ったからさ。じゃあ、またな」

2017/07/24

■21

ベローチェは新宿文化センターに向かう途中にあった
奥が禁煙席になっており、入り口近くは喫煙席だった

今はどこでも分煙になっている
俺はタバコは吸わないが、なぜか周りにいる連中はほぼ9割方スモーカーだ

そのため常に喫煙しているのと同じような状態になってしまっている
しかも、一説によると主流煙よりも副流煙の方が毒性が強いと言われている
俺の肺はきっと喫煙者のそれと比べても遜色ないほど汚れていることだろう

俺と小松、大城は入り口近くのテーブルに座った
椅子が高い作りになっており、足を伸ばせたのは好都合だった

パイプイスに1時間半座って色々な情報を頭に詰め込むのはかなりしんどかったからだ
足を伸ばすことで多少なりとも頭がスッキリしてきたような気がした

「最大のコツはセミナーで話した通りなんですけど、細かいことを言うと、伝えるときには自分で全部話さないでください。なぜかというと相手に伝わらないからです」

「…どういうことですか?」

意味がわからなかった

伝える仕事ということは口に出して話さなければならないはずだ
それとも、ボディーランゲージという手段を使うのだろうか?

小松は俺の心を読んだかのように

「話さないと言ってもボディーランゲージを使うわけではないです。大城君からこの話を聞いたときのことを思い出してください。おそらく全ては話していないはずですよ」

確かに大城は小松が言ったように、このビジネスを全ては話していなかった

「イメージで言うと映画の予告編のような感じですね。予告編てこの映画を見たいと思わせるものですよね。よく見てると印象に残るシーンや強烈なシーンばかりで作られてるはずです」

なるほど
小松の言いたかったことがわかった気がした

「ああ、そういうことですか。わかりやすい例えですね」

「初めての人にはいつもこの話をするようにしてます。なるべく身近なものに例えた方がわかってもらえるんですよ」

「なるほど…。自分で話さないってことでしたけど、ということは誰かに代わりに話してもらうってことですか?」

「そうです。それは自分でもいいですし、大城君でもいいです。第3者を通すことによってその分伝わりやすくなります。相手と自分の距離が近ければ近いほど伝わりにくくないですか?」

確かにそうかもしれない
俺も大城の言うことは付き合いが長いせいかあまり真に受けなくなっている

「そうですね」

「あとは話してもらう人をティーアップって言うんですけど、持ち上げるというか相手にとって会ってみたくなるようにイメージさせるというのも重要ですね。実は このティーアップが上手く出来るか出来ないかで結果も変わってきます。大城君はなかなか上手いですよ。もう既に何件か俺にアポ入ってるよね?」

「そうすね。確か明日から心臓破りの5連チャンすね。まあ、小松さんだから大丈夫すよね?」

「ああ。余裕だよ。何たって1日10連チャンマケしたことあるし」

「マケ?」

「第3者に話してもらうことですね。ネットワーク用語でABCって呼ばれることが多いですね。自分はマーケティングケア略してマケって呼んでます。両方とも同じ意味ですけどね」

「はい」

「あとは毎月2~3回のペースでやっているOSに動員するのもいいですね」

「ああ…。セミナーに連れて行くってことですよね?」

「そうですね。動員て普段はそんなに使わないですかね?」

「あんまり使わないですね」

「小松さんガンガン使ってますよね」

「そういやそうだな」

このビジネスがどういうものか大分イメージ出来てきた
これは人脈を増やさないとならないようだ
早速大城がEメールで送ってくれたSNSで探してみた方がよさそうだ

奥の方をチラリと見る小松
大城がそれを察したかのように

「香織ちゃんいますね」

「ああ。ちょっと行ってくるわ」

席を立つ小松

「じゃあ、大城君後頼んだわ。明神さんとりあえずやってみてください。それでわからないことがあったら何でも聞いてください」

小松が向かった場所にはさっき会場にいたと思われる女性陣が約10人ほどいるようだった

「さてと…。まあ、こんな感じだ。帰るか?ていうか俺はこれから八王子でアポ入ってるから行かなきゃなんないけど」

「ああ…。そうだな」

正直思ったより難しくなさそうだ

俺にも出来るかもしれない

いや出来るはずだ

何しろ大城に出来て俺に出来ないわけがない

2017/07/23

■20

セミナー終了後はまだ余韻が残っていたようですぐには立てなかった

「どうした? なんか疲れた顔してんぜ」

「なんか…。色んな情報が頭に一気に入って来たからなぁ…。今こうやって話すのが精一杯だ」

「まあ、そうだろうな。俺もそうだったしな」

会場にはまだメンバーがたくさん残っているようだった
女性陣はどうやら香織の周りに集まっており、賑やかというよりはうるさいぐらいだった

俺は完全に頭が回っておらず、何を話しているかは全く耳に入って来なかったが、どうやらみんな20代前半から25歳で、割と華やかな雰囲気だった
ファッションの系統も同じだったが、不思議とその中で一番目立っていたのは香織だった

「あの子さっき受付してた石井香織って子だ。今女の子の中で1番力があるんじゃねえか」

「ああ…。そうだろうな」

小松が例のボストンバックを持ってスッと出て行くのが見えた

「さてと。俺たちも出ようぜ」

会場の外にはソファー状の椅子があり、小松が座っていた

「明神さんお疲れ様です」

「お疲れ様です」

「内容はどうでした? わかりましたか?」

「ん~…。正直色々な情報が頭に一気に入ってきたので、よく吟味出来てないんですけど、ただ伝わるものはありましたね。うまくは言えないですけど」

「なるほど…。明神さんこれからちょっといいですか?セミナーで話しきれなかったことを話したいなって思ってるんですけど」

正直これ以上何かを話されても頭に入るような状態ではなかったので、すぐにでも帰りたかったが、小松と大城から無言の圧力を感じて、それに抵抗する気力もなかったため付き合うことにした

「いいですよ」

「じゃあ、場所変えましょう。来る途中にベローチェがありましたよね?あそこに行きましょう」

言うやいなやすぐに早足で歩き出す小松
一体この男はどれだけ忙しいのだろうか?

2017/07/22

■19

教壇のところに小松と似たような格好をした人物がやってくる
雰囲気は小松とは正反対で、どちらかといえば堅い業界で仕事をしているようなタイプだった
彼も小松ほどではなかったが、オーラが感じられた

「会の開催に先立ちまして、お手持ちの携帯電話など音の鳴る通信機器を電源を切るまたはマナーモードにして頂くようご協力お願致します」

どうやらこの人物は司会のようだ

大城は何もせず
おそらくマナーモードになっているのだろう
俺は外では常にマナーモードに設定しているので問題ない

「よろしいでしょうか?それでは、始めさせて頂きたいと思います。本日はビジネストレーニングということですが、今回の内容はこのビジネスを進める上で重要且つ基本的なものになっています。知らずにビジネスをすることはチェーンの外れた自転車を漕いでいるのと同じことだと、結果を出している方は口を揃えて言われる内容でもあります。その内容をお話頂く方はみなさまご存知の小松佳孝さんです。元々はフリーターで正社員経験は一切ないとのことです。まさしく生きたサクセスストーリーと言っても過言ではないでしょう。では長くなりましたが、小松さんお願い致します」

会場は拍手が鳴り響く

大城はノートを見返しており、拍手はしているかいないかほど軽くしているだけだった
俺もそうだが、こういった拍手喝采の場はあまり好きではない
むしろ周囲の熱気に比例して逆に冷静になってしまう

颯爽と教壇のところにやってくる小松

手には手板とA4サイズのファイルがあった
おそらく原稿だろう
ファイルを見開き状態にし、手板をその左に置き、マイクの調子を確かめている

会場には大きなスピーカーが左右の壁に備え付けられており、そこから小松がマイクの頭を叩く音が聞こえる
問題ないようだ

「こんばんは」

会場全体が小松の声に呼応する形で

「こんばんは!」

まるで口裏を合わせたかのようだった

「生きたサクセスストーリーの小松です」

ニヤリと笑い、後ろの方に視線を向ける小松
おそらく、さっきの司会者でも見ていたのだろう
その笑みは苦笑という感じではなく

『なかなか面白いこと言うじゃねえか』

という笑みだった

「今日はビジネストレーニングということですが、とりあえずオールモストはスゴイ。何がスゴイかというと」

ホワイトボードに板書を始める小松
その様子も以外と様になっていた
ホワイトボードには『権利収入』と書かれていた

「これですよね。権利収入。みなさんはこれが欲しくて、この権利収入を取るためのノウハウを得るためにわざわざこの夜8時という時間、高い交通費をかけたり、周りの白い目を掻い潜って仕事を抜け出してきたり、中には仕事自体さぼった人もいらっしゃると思います」

大城はひたすらノートに書き込んでいた
どうやら小松の言ったことを一字一句漏らさず書いているようだった
俺は聞いているだけで精一杯だったので、板書されたもののみを書くことにした

「でも、まだこれ以外にあります。何だと思いますか?」

小松は教壇に手を着いて会場を見渡した
一通り見渡したあと、ニヤリと笑い板書を始める

「自分自身がスゴくなれることです」

ホワイトボードにもそのように書かれていた

「実は今書いたこの自分自身がスゴくなれるというのが、このビジネスの醍醐味でもあります。もちろん権利収入も醍醐味の一つですけどね。でも、この権利収入というのは何もしなかったら、当然のことながら手に入りません。では、何をするのか?それをこれからお話しします」

ホワイトボードを消し始める小松
そして、見開きになっているファイルをチラリと見る

「まずは今までの自分を変えることから始めてください。なぜかというと今の自分自身が置かれている状況は全て今までの自分だったからそうなったわけです。昔僕も同じことを言われたんですが、確かにその通りなんですね」

今までの自分を変えるとはどういうことだろうか

「実際僕はこのビジネスを始めたときは本当にギャル男でしたし、人生なんてこんなもんなのかなって思ってましたし、当時フリーターだったんですけど、正社員の人が僕に奢ってくれって言って来てましたからね。本当に夢も希望もなかったですね。しかも、そんなときに子供も出来ちゃいましたし、あのときは本当にどうなるかと思いましたね。そんなときにこのビジネスの話を聞きました。もちろん全く不安がなかったというわけではなく、1パーセントの期待に99パーセントの不安というような状態でしたね。でも、お金や人脈、コネとか何も持っていない自分がビックになるにはこれしかないのかなって直感的に思いましたね」

小松は変わらざるを得ない状況だったようだ
確かに俺自身が同じような状況に置かれたら、おそらく今のままでは駄目なのはなんとなくわかる
どうやら小松はいい方に変ることが出来たようだ

大城はひたすらノートに書き込んでいた
腱鞘炎になってしまうのでは?と人事ながら心配になってしまった

俺はノートを取るよりも聞くことに集中していた
というよりは小松の話に引き込まれてしまったという方が正しいかもしれない

小松の語り口はどちらかといえば一定のリズムで淡々としていたが、言葉に力があるせいか退屈することはなかった

「さて…。時間も時間なのでそろそろ終わりますが…」

チラリと腕時計を見る小松
俺も左側の天井近くにある壁掛け時計を見る
9時半だった

セミナーは8時ごろから始まっていたので、1時間半近く小松は話していたことになる

こんなに長く人の話を聞いて寝なかったのは初めてだった
小松は疲れた素振りは一切見せなかった
おそらく何10回何100回とこういったことをやっているのだろう

「最大のコツは…」

ホワイトボードに向かって板書し始める小松

「楽しむことです…。それだけかよって突っ込みが入りそうですが、そうなんです。とりあえず難しいことは抜きにして、まずこのビジネスを楽しんでください。そうすると人が集まって来ます。人が集まって来ると稼げるようになります。そうするとまた楽しくなります。この繰り返しです。僕も同じようにやってきました。そして、誰よりも楽しんでやってきたので、こうやって前に立つようになったんだと思います。というわけで、僕からのビジネストレーニングを終わりたいと思います。ご静聴ありがとうございました」

会場に拍手が鳴り響く
気のせいか開始前の拍手よりも音が大きいのではないかと思った

実際俺や大城も開始前より若干強めに拍手していたぐらいだ